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花月について

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About
KAGETSU

幕末の要人・文人が
通った高級サロン

創業から382年。『史跡料亭 花月』の前身である『引田屋花月楼』は、丸山遊郭で随一の規模を誇り、遊女は一流ランクの太夫を抱えておりました。高い教養と芸事も身に付けていた遊女たちは、外国人から贈られたビードロに羅紗、更紗など舶来の織物に身を包み、髪にはべっ甲を飾る絶美な姿でありました。江戸時代の俳諧師・井原西鶴は小説「日本永代蔵」に「長崎に丸山という所なくば、上方の金銀、無事に帰宅すべし」と当時の繁栄ぶりをうたっております。高い格式を持っていた引田屋花月楼には中国の文人で詩文書画にも通じた江芸閣や、日本の歴史家で詩人の頼山陽などが訪れ最先端の芸術が花開いていきました。なかでも頼山陽は3ヶ月にわたって逗留し、花月を「養花山館」と名付け、篆刻も残しております。

History of
HIKETA-YA

(書)
坂本龍馬直筆『イカルス号事件嘆願書』史跡料亭花月所蔵
イカルス号事件の際に奉行所へ送ったとされる坂本龍馬直筆の嘆願書(下書き)

幕末の志士が
残した夢の跡

幕末になると勝海舟や坂本龍馬、岩崎彌太郎など要人が訪れ、日本の未来が熱く語られてきました。2階の大広間「竜の間」には坂本龍馬が切りつけたと伝わる床柱の刀傷があり、「月の間」は勝海舟が利用した部屋として残されております。日本庭園の池には、岩崎彌太郎が酔って落ちたことを自身の日記に書き残しているなど、花月には幕末の志士が残したエピソードが今も息づいております。明治十二年に発生した大火で園庭にあった茶屋を焼失しましたが、現在する花月の建物は類焼を免れました。その後、昭和初期の苦しい時代を乗り越え、さらに原爆にも耐え、昭和35年(1960)には長崎県の史跡に指定されました。現在は、全国にも珍しい「史跡料亭」として営業いたしております。

(書)
坂本龍馬直筆『イカルス号事件嘆願書』史跡料亭花月所蔵
イカルス号事件の際に奉行所へ送ったとされる坂本龍馬直筆の嘆願書(下書き)

歌川貞秀 筆 肥前長崎丸山廓中之風景(右)
「肥前崎陽玉浦風景之図(左)」と組合せになっており、丸山廓中の様子がよく分かる絵図になっています。上部に「花月楼」の文字がはっきりと見てとれ、丸山の中心的存在であったことが分かります。この絵図は、表玄関入口にてご見学いただけます。

About
SHUKO-KAN

長崎の歴史を知る
収蔵庫「集古館」

鶴の枕

袖笑太夫

丸山の地図

花月には引田屋ゆかりの資料を展示した「集古館」がございます。木下逸雲の画や向井去来の俳句、頼山陽の書など貴重な作品をご覧いただけます。また、坂本龍馬直筆の嘆願書や、なかにし礼原作の映画「長崎ぶらぶら節」で有名になった名妓・愛八直筆の歌本や写真など、歴史を伝える資料もぜひご見学ください。
※集古館は花月をご利用になられたお客様にご案内しております。

古賀人形

鶴の枕

袖笑太夫

丸山の地図

プチャーチン来日図

About Shrine

花月の庭園に
鎮座するお稲荷さん

お稲荷の総本宮、京都の伏見稲荷大社82番所に鎮座する『月姫大神』。その分霊が花月の日本庭園の奥に祀られております。商売繁盛、家内安全のご利益があるとされております。散策の折りにぜひ、ご参拝ください。
※皆さまからの御祈願は、伏見稲荷大社本殿において、定期的に祈祷いたします。